

広く静かな大地の上に立ち、地面から柔らかな光が立ち上っています。
その光は “一陽来復”=新しい陽の気が戻る瞬間 を象徴し、周囲には小さな芽吹きが描かれ、再生と回復の気配が満ちています。
背後の空には、雲の向こうでわずかに雷の光が見え、「地中で動き始めるエネルギー」を表現。
穏やかな表情は、「焦らずとも、新しい道は必ず訪れる」という「地雷復」の核心を象徴し、諦めない心と再出発の美しさを静かに語ります。
本卦:地雷復(ちらいふく)
復は「戻る」「原点に返る」「再出発」を象徴する卦。
大きな前進というより、小さな芽が静かに動き出すイメージ。
今日は派手さはないが、良い方向へ向かう“回復の気配”が生まれる日となる。
無理に動くより、自然と整っていく流れに身を任せるほうが吉。
初心を思い出したり、原点に立ち返ることで、運気が穏やかに上昇していく。
之卦:水火既済(すいかきせい)
既済は「物事が一応完成している」状態だが、同時に“完成後ゆえの不安定さ”も含む。
復に変化した流れでは、整っているように見える部分の見直しが必要だと示唆している。特に本来の目的からズレていないか、基礎が揺らいでいないかを確認することが大切。
調整や再点検を行えば、再出発の流れはより確かなものになる。
互卦:坤為地(こんいち)
坤は「受容・育む・柔順」の象徴で、復の“ゆっくり始まる運”を支える役割を持つ。
強く押し出すよりも、状況を受け入れ、じっくり育てる姿勢が合っている日。
焦りは禁物で、周囲の流れや人の意見を柔軟に取り入れることで、復の芽が安心して育ち、確実な道へつながる。
裏卦:天風姤(てんぷうこう)
姤は「予期せぬ出会い」「突発の縁」を示す。
復の“ゆっくり回復する流れ”とは対照的で、不意に起こる変化や出会いが刺激を与える可能性を示す。ただしこの刺激をすぐ追いかけるのではなく、復と坤の流れに合わせて「必要な縁だけを選ぶ」姿勢が大切。
無理に広げないことが安定につながる。
綜卦:山地剥(さんちはく)
剥は「剥がれる・余分を落とす」。
復の流れと組み合わさることで、“いらないものを手放して原点へ戻る”という意味が一層強まる。何かが終わったり削がれることがあっても、それは復のための浄化であり、悪い兆しではない。
むしろ本質を取り戻すための必要な過程となる。
総合的な解釈
今日の運勢は「原点に返って、静かに回復していく流れを受け入れる日」。
本卦・復が示すように、無理に前へ押し出すよりも、自然と戻ってくるものを迎える姿勢が大切となる。
之卦の既済は、一見整っている部分にも見直しの余地があることを知らせ、小さなズレを修正することで運気の立て直しがさらにスムーズになる。
互卦・坤が示す柔軟さが今日の大きな鍵であり、人の意見を聞いたり、状況に合わせる姿勢が成果を育てる。
裏卦の姤が表す突発的な出会いや変化は刺激にはなるが、むやみに乗らず、必要なものだけを選べばよい。
綜卦・剥が伝える“余分を削ぎ落とす流れ”と合わせて考えると、今日は「本質だけを残し、自然に戻るべき場所へ戻る」日だといえる。
落ち着いた判断と、原点を大切にする姿勢が運を回復させ、明日以降の前進につながる。









