

夕暮れの山道を歩いています。
空は橙から紅へと燃えるように染まり、その光が山肌に反射し「火」の象徴となっています。
山道は険しく、旅の途中であることが分かりますが、その表情は落ち着き、迷いよりも“静かな覚悟”が感じられます。
「火山旅」は、“旅の最中でも心の火を絶やさず、自分を保ち続ける”という教えを持ち、この姿はまさにその精神を美しく体現しています。
本卦:火山旅(かざんりょ)
旅は「環境の移動・変化・軽さ」を象徴し、今日は“自分の居場所を一時的に離れる感覚”が運勢の鍵となる。
身軽に動くことで流れが開け、普段の考え方から距離を置くと新しい発見がある。
執着や固定観念を離し、柔軟に対応する姿勢が吉。
落ち着かない雰囲気はあるが、視野を広げる好機となる。
之卦:火地晋(かちしん)
晋は「昇進・明るさ・前進」を意味する。
旅の軽さに対し、成果や評価がついてくる予兆を与えている。
変化の中に“光”が差し込み、努力が認められる流れに移ることを示す。
今日の出来事はのちの成長につながりやすい。
明るく前向きに取り組む姿勢が運を引き寄せる。
互卦:沢風大過(たくふうたいか)
大過は「負担・過度・中心の重さ」を象徴する。
旅の軽さとは反対に、気づかぬうちに重荷を背負っている可能性を示す。
勢いよく進める一方で、無理や無茶が混ざりやすい運気。
特に対人関係や仕事で抱え込みすぎないことが重要。
過剰な期待に応えようとすると疲弊するため、加減が必要。
裏卦:水沢節(すいたくせつ)
節は「節度・区切り・適量」。
旅の不安定さを支える“調整”の要素。
やるべきことと控えるべきことを整理し、時間や気力を無駄にしないことが吉。
節度をもつことで旅の不安が整い、前向きな進展につながる。
引き際の判断も大切となる。
綜卦:雷火豊(らいかほう)
豊は「充実・実り・鮮明」を表す。
旅による“経験の積み重ね”が実を結ぶイメージ。
今日の行動や選択が後日、大きな実りとなって返ってくる。
ひとつひとつの経験を丁寧に受け止めることで、将来の豊かさを育てることができる運勢。
総合的な解釈
今日の運勢は「普段の環境や考えから少し離れることで、新しい視点と将来の実りを得る日」といえる。
本卦の旅は軽やかさと変化を示し、いつもと違う場所・行動・考え方が良い刺激になる。落ち着かない気配はあるが、むしろそれが新しい縁や発想を呼び込む。
之卦の晋が、旅の途中で光が差し込むような流れを作り出しており、今日の小さな行動が後の結果に直結しやすい。チャンスを見つけやすく、気持ちが前を向きやすい日となる。
しかし互卦の大過は、背負い込み過ぎの警告を発している。旅の身は本来軽いはずだが、なぜか「責任や負荷」が増えやすい。周囲の期待に応えようと無理をすると心身が摩耗するため、自分の限界を知り、適度な距離感を持つことが大切。
裏卦の節が示すように、ポイントは“節度”。やること、やらないことを整理し、使うエネルギーをコントロールすることで、旅の不安定さが安定し、結果的に効率よく動けるようになる。
綜卦の豊は、今日の経験の積み重ねが実を結ぶことを象徴する。目の前の出来事を「将来を育てる素材」と捉えることで、運勢の流れが良い方向へ開けていく。
総じて、今日は「軽やかに動きつつ、必要な節度をもち、経験を未来につなげる日」。無理なく、しかし前向きに進むことで、旅が実りへと変わる。







