

「空(天)」と「水」のはざまに立っています。
- 天は広く高く、意志・理性・主張を象徴
- 水は揺らぎやすく、感情・衝突・不安定さを象徴
その二つがぶつかり合い、緊張が漂う世界です。
空には強い光が差し込み、水面は荒れ気味で、波が彼女の足元近くまで寄せています。
これは「訟」の状況――意見の対立・争いの気配・不安定なバランスを象徴的に表しています。
しかし、表情は落ち着いていて、風に髪や衣が揺れながらも、自分を失わず静かに立つ姿勢が特徴的です。
背景の光は、感情的にならず、正しい道を選んだ先に差す希望を象徴し、暗いだけでなく“出口のある緊張”を描き出しています。
本卦:天水訟(てんすい しょう)
訟は「争い・意見の対立・主張の衝突」を象徴する卦。
今日は、物事がこちらの思惑通りにスムーズに進みにくく、相手との認識の違いやコミュニケーションの食い違いが生じやすい。強引に押し通そうとすると状況が悪化しやすく、冷静な判断と第三者的視点が必要となる。
争わず、必要以上に主張しないことが運気を守る鍵となる日。
之卦:雷沢帰妹(らいたく きまい)
帰妹は「未成熟・準備不足・早まった行動」を象徴する卦。
訟の流れに対して、物事にまだ整っていない部分があることを知らせる。
特に対人関係や決断において、急ぎすぎると誤解やトラブルを招きやすい。
準備が整えば自然と道は開けるため、今日の判断は慎重を意識し、焦らず一歩引く姿勢が求められる。
互卦:風火家人(ふうか かじん)
家人は「内側を整える・家や組織の秩序」を示す卦。
訟による対立の気配を中和するように、身近な環境を整えることが重要であることを教えている。外の争いに注目するより、内側――家庭、人間関係、職場の小さなルールなど――を整えることで心が安定しやすい。
自分の立場や役割を改めて見直すことで、不要な争いを避ける智慧が生まれる。
裏卦:地火明夷(ちか みょうい)
明夷は「慎み・傷つきやすさ・目立たぬ行動」を示す卦。
訟の“争いやすい日”という流れに対し、今日は特に慎重な行動が求められることを補強している。正しいことを言っても、相手が受け取れない場面があるため、目立たず静かに過ごす方が得策。
今は前に出るより、状況を観察し守りの姿勢を取る方が運の低下を防げる。
綜卦:水天需(すいてん じゅ)
需は「待つ・時を待つ・焦らず流れを受け入れる」象意。
訟と呼応するように、今日の最善は“動かないこと”にある。
状況が整うまで待つことで、自然と道が開けてくる。
無理に進めると余計な負担や誤解が生まれやすく、時間の経過が問題を自然に収束させる鍵となる。
総合的な解釈
今日の運勢は「争いを避け、動かず、整える日」。
本卦・訟が示すように、意見の対立や食い違いが起こりやすく、自分の主張を押し出すほど状況が複雑になる。相手の言葉の裏にある意図を早合点せず、感情で反応しない冷静さが必要である。
之卦・帰妹は、物事がまだ成熟しておらず、急いで結論を出すと失敗の原因になることを示す。今日の判断は“未完成の状態”の中で行われるため、答えを急がないことが重要となる。
互卦・家人は争いの気配を弱めるために「内側を整える」ことを勧める。外への主張よりも、身近な環境を整え、秩序を意識し、心を落ち着かせることで、訟の悪い流れから距離を置くことができる。
裏卦・明夷は、今日の行動が傷つきやすく誤解されやすいことを示すため、控えめに振る舞い、目立つ行動を避ける方が良い。
締めとして綜卦・需が「待つことの価値」を強調する。今日動かなくても問題は後日に自然と整い、むしろ今“動かない選択”が最善となる。
総じて今日は、「主張より観察、前進より静観、争いより整える」という姿勢が運を守り、明日以降の好転につながる一日となる。







