

山に囲まれた場所に立ち、かつて淀んでいた空気が、少しずつ動き始めている様子が描かれています。
足元には枯れ葉や古い枝が残り、「放置されてきた問題」や「過去の停滞」を象徴しています。
しかし、雲の切れ間から新しい光が差し込み、風が女性の髪や衣を持ち上げることで、「これから立て直しが始まる」という兆しを明確に示しています。
表情は厳しさと同時に覚悟を感じさせ、「問題から目をそらさず、正すべきところを正す」という「山風蠱」の核心を体現しています。
全体としてこのイメージは、壊すための改革ではなく、良くするための改革――すなわち「蠱」の本質である“再生への一歩”を、静かで力強く描いたビジュアルです。
本卦:山風蠱(さんぷう こ)
蠱は「乱れの是正・腐敗の修復」を象徴する卦。
今日は、長く放置してきた問題や、気になりながら手を付けていなかった事柄に向き合うべき時。原因は外より内にあることが多く、体制・習慣・考え方の見直しが求められる。
面倒でも根本から整えれば、後の停滞を断ち切れる日となる。
之卦:火雷噬嗑(からい ぜいごう)
噬嗑は「噛み砕く・障害を断つ」卦。
蠱で見つかった問題点に対し、はっきりと手を入れる必要があることを示す。
曖昧な対応や先送りは逆効果で、必要なルール化や決断、是正が吉。
痛みを伴っても、ここで噛み砕くことで状況は一気に整理される。
互卦:雷沢帰妹(らいたく きまい)
帰妹は「未成熟・順序の乱れ」を表す。
問題の背景には、段取り不足や無理な進め方がある可能性が高い。
勢いや感情で決めたことが歪みを生んでいる暗示。
今日は「正しい順序」を意識し、無理な関係や不自然な流れを正すことが重要となる。
裏卦:沢雷随(たくらい ずい)
随は「従う・流れに乗る」卦。
裏にあることで、修復の過程では周囲の意見や現実の流れに耳を傾ける柔軟さが必要だと教える。
独りで抱え込まず、信頼できる人の助言を受け入れることで、是正は円滑に進む。
綜卦:沢雷随(たくらい ずい)
最終的に随へ帰着することは、正しく整えた後には自然な流れに乗れることを示す。
無理に引っ張らず、整った状態で流れに身を任せれば、物事は軽やかに進む。
総合的な解釈
今日は「乱れを正し、はっきり手を入れ、自然な流れへ戻す日」。
本卦・蠱が示す通り、問題はすでに表面化しており、見て見ぬふりは通用しない段階に来ている。原因を曖昧にせず、構造や習慣を見直す姿勢が求められる。
之卦・噬嗑は、対応の仕方を明確に示す。遠回しではなく、噛み砕くように核心へ切り込むこと。決めるべきことを決め、断つべきものを断てば、状況は急速に好転する。
互卦・帰妹は、そもそもの無理や順序違いを警告する。感情や勢いで始めたことが歪みを生んでいるなら、今日は軌道修正に最適な日となる。
一方で、裏卦と綜卦に随が重なるため、「正した後は、流れに逆らわない」ことが重要。全てを自分でコントロールしようとせず、整えた上で現実の流れや周囲の助けに身を任せると、無理なく前進できる。
総じて今日は、直すべきは直す/曖昧にしない/正した後は流れに従う、この三点を意識することで、停滞は解消され、運勢は軽やかに整っていく。








